熱変形温度 Heat distortion temperature |
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プラスチックの耐熱変形性(常温より高い温度領域での変形や,寸法変化に対する抵抗性)を示す。
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A |
JISでは”荷重たわみ温度”という。
〈解説〉 試験法
・シリコンオイルを入れたオイルバス内で試験片に一定の曲げ荷重を加え,シンコンオイルの温度を徐々(2°C/分)にあげる。
・試験片の温度があがると試験片の曲げ変形量は大きくなるが決められた変形量(例, 0.25mm)に達したときの温度を測定し,これを“熱変形温度”とする。
・試験のときの曲げ応力(ファイバーストレス)は,プラスチックの種類や試験片の厚さによって,使いわけられている。(18.5又は4.6kg/cu)
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B |
値が大きいほど耐熱性が高いことを示す。
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この試験方法は原理的にいえば,高温時における曲げ弾性率の測定をしているわけで,与えられた曲げ応力が異なれば,変形量も変動する。したがって,熱変形温度の表示としては必ず条件としての曲げ応力を付記する必要がある。
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プラスチック材料を長時間連続使用してさしつかえない温度の判定はなかなかむずかしいが,ごく一般的にいえば,ポリスチン,ポリプロピレンなどの汎用樹脂の場合は熱変形温度より約20〜30°C以下とされている。
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