トップページ 新着情報 会社情報 製品紹介 プラスチックの知恵袋 環境への取り組み 採用情報 サイトマップ リンク お問い合わせ

合成樹脂用語集(試験・物性編)
ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行
白化現象  Whitening
@ プラスチックが,荷重あるいは環境の効果によって,白っぽく見えるようになることをいう。
A FRPが応力繰返しをうけると,層間はく離を生じて,光の透過性が失なわれ,界面で反射するようになると白化してくる。
B PVCの板などを折り曲げると,白っぽく見えてくる。これは微細なひぴ割れによるもので,このような白化は加熱によってほとんどが消失する。
C プラスチックの添加剤が吸湿して加水分解し,光を透過しない物質となって白化する。これは環境劣化の一種である。
▲トップ
ビカット軟化点  Vicat softening temperature
@ プラスチックの耐熱変形性(常温より高い温度領域での変形や,寸法変化に対する抵抗性)をいう。
<解説> 試験法
試験装置は熱変形温度測定装置と定装置と同じ物を使用する。加熱浴槽中の試験片に垂直に置いた針状圧子を通じて所定の荷重(1kg)を加えながら一定速度で伝熱媒体の温度を測定するもので,この温度をプラスチックのビカット軟化温度とする。
A 材料の耐熱性を表わすもので値が大きいほど,耐熱性は高い。
・一般に熱変形温度より約15℃〜20℃高く現らわれる傾向にある。
・またビカット軟化点は,プラスチックの場合,ガラス転移点とほぼ同じ値を示しており,プラスチックの軟化が始まる目安として使うことができる。 
▲トップ
引裂き強さ  Tear strength
@ 試料に切れ目をつけ,また特殊な形状の試験片にして引張ったときに,試料が引裂かれる最大応力を試料め厚さで徐して, kg/mm又はkg/cmの単位で表わす。
A 試験方法には直角型試験片を引張って行なう方法とエレメンドルフ引裂き試験機を用いて行なう方法とがある。
▲トップ
比重  Specific gravity
@ ある物質の一定体積の質量と,それと同体積の標準物質(水:4℃の水の密度は1.0で最大値を示す)の質量との比である。
A 固体,液体の場合はCGS単位の密度と,実用上等しい数値をとり無名数である点で密度と異なる。
▲トップ
ひずみ  Strain
@ 物体に荷重が加わって応力が生じたとき,材料を構成している分子との間に“すべり”が起こり,分子の位置が移動する(材料の変形)。
このとき変形した量のもとの長さに対する割合をひずみ度(strain)という。
A そして一般的には,応力度の場合と同様,ひずみ度を単に“ひずみ”と呼んでいる。
    ひずみ(ひずみ度)=変形量/もとの長さ
ひずみは”割合”なので単位はない。(〔長さ〕÷〔長さ〕)
ただし,ひずみはそのままの数字ではかなり小さいので(0.001など,小数点第2位以下が多い),これを100倍してパーセント(%)で表わすこともある。
B ”ひずみ”及び“せん断力”による“せん断ひずみ”の2種類がある。
▲トップ
引張強さ  Tensile strength
@ 引張試験では,同時に,降伏強さ,破断点伸び,弾性率が求められる。
〈用語解説〉
・引張降伏強さ
 荷重一伸び曲線上で,荷重の増加なしに伸びの増加が認められる最初の点における引張応力。
・引張破壊強さ
 試験片が破壊した瞬間における引張応力。
・引張破壊伸び
 引張破壊強さに対応するひずみの比。引張応力−ひずみ曲線に直線部分がない場合には,
 変形開始点における接線の傾斜による。
・弾性は,“たて弾性率”あるいは”ヤング率”とも呼ばれ,材料のもつ変形のしにくさ,すなわち,剛性を表す。
A 数値が大きい方が、引張特性に優れることを意味する。
▲トップ
非ニュートン流体  Non−Newtonian fluid
@ 一般に速度こう配が大きくなると,ニュートンの粘度則よりずれてくる。この領域での流れの挙動を示す流体をいう。
A 高分子溶液,溶融状態の高分子物などが含まれる。
B 水・アルコール・ベンゼンなど低分子の液体は,ニュートン流体という。
▲トップ
比熱  Specific heat
@ 単位重量(1g)の物体の熱容量を比熱といい,一般にはこの物体の温度を1度だけ高めるに要する熱量として表わされ,単位Cal/゜C/gで示される。
A 大部分のプラスチックの比熱は0.25〜0.5の範囲があるが,一般に結晶性ポリマーの方が無定形ポリマーのそれより高い値を示す傾向にある。
▲トップ
表面抵抗率  Surface resistivility
@ 試験片表面の二つの電極間に流した直流電圧を,〔1cm角の絶縁物の両端に金属電極をつけて測ったときの抵抗を“表面抵抗率”(Ω)という。
▲トップ
ヒンジ特性  Hinge property
@ 材料のちょうつがい特性をいう。
A ポリプロピレンを延伸すると耐曲げ疲労性が顕著に向上するが,この性質をうまく利用して様々な容器の蓋と本体とを連結する一体成形のヒンジ(ちょうつがい)を射出成形によってつくることができる。
〈参考〉設計上のポイント
蓋と本体の間が0.25〜0.5mm程度の膜で結合されるようにデザインした成形品を完全に冷却する前に取り出し,直ちにヒンジ部を折り曲げて延伸効果を与えるとこの部分の耐曲疲労性が向上し,デザインと成形条件が適正であれば0℃において300万回以上の開閉に耐える。
▲トップ
ピンホール  Pin hole
@ フィルムなどの薄い製品にできたピンで突いたような微細な穴。
▲トップ
フィッシュアイ  Fish eye
@ 押出成形やカレンダ加工で得られる透明又は半透明のプラスチックフィルム又はシート中に生じる微細な固まりで,固まり周辺が伸びで魚の眼”のような外観を呈することからこの呼び名がある。
A 原料の混和が不完全なためにシリンダーの中での帯留によって高分子化したものによって起る。
▲トップ
フェードメーター  Fade meter
@ 日光堅牢度試験機ともいわれる人工太陽光源による退色試験機で,カーボンアーク灯又はキセノンランプなどを光源とする。
A Fade-O-Meterはアトラス社の商品名である。
B アーク灯中心部から10インチの距離に20枚の試料枠があり,毎分2〜4回転の速さで回転し,50%RHの湿度を保ち,アーク灯の熱によって機内の温度を一定に保ち,アーク灯の光源調整ができるようになっている。
▲トップ
フックの法則  Hookes low
@ フックが1668年に実験的に見い出した法則で(ばねの弾性力は伸びに比例する)という法則である。プラスチックの場合,例えば,材料に応力,を加えた場今に応力とひずみが比例する部分があり,この範囲内において”フックの法則”が成り立つ。
▲トップ
ブリード  Bleed
@ 添加剤や着色されたプラスチックの色が,それに接する物体の表面に移ることをいい,プラスチック中にその着色材を溶かしやすい可塑剤,滑剤などがあるときはこの傾向が助長されやすい。
A Blooming(滲み出し), Migration (移行)などは厳密にいえば若干異なる現象であるが,普通同じような意味に用いられている。
〈参考〉モース硬さ
古くから,物質の硬さを知る方法として使用されているもので,この試験法は白然界に存在する滑石からダイヤモンドまで,十種類の鉱石標本で試験体を傷付けてみて,硬さを判定するという方法である。この方法は,プラスチックの一般的評価方法としては使われていないが,ほとんどすべての物質の硬さを大まかに知ることができるので,現代でも有効な方法の一つである。
▲トップ
分子量 Molecular weight Stress strain curve
@ プラスチックはモノマーを重合させてつくるので,全部同じ重合度となっていることはない。いろいろな重合度のもののまじり合ったものである。それは人の身長が平均165cmの高さであるとしても,小さい人も,大きい人もいるのと同じである。これをグラフ(ヒストグラムという)の形に表わすと正規分布になる。
A 分布曲線の形は,製造方法によっていろいろな形になる。
B 分子量分布の幅は高分子の性質に対して直接・間接に大きく影響するが,他の因子の影響もからんで複雑であるため,分布と性質の関係を定量的に表わすことはむずかしい。機械的性質では引張強さや耐衝撃性は向上するが,その他の性質は悪くなることが多い。
C 分子量子分布の測定法としては分別溶解法,分別沈殿法,超遠心法,GPC(グルパーミションクロマトグラフィー)法などがあるが,比較的測定が早いGPC法による分子分布の測定が最も一般的である。数値としてはNw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)で表わされ,値の小さいほど分布は狭い。
▲トップ
ヘアクラック  Hair cracking
@ 成形時の冷却,硬化が不十分なため,しばしば生ずるプラスチック成形品の小さな裂け目。
▲トップ
ポアソン比  Poisson's ratio
@ 弾性真直棒に軸方向荷重が作用するときに生ずる「よこひずみ」と「たてひずみ」との比をいう。
A ポアソン比の逆数を“ポアソン”という。
▲トップ
ボイド Void
@ プラスチックやゴムの製品の中に含まれる細かい気泡のこと。
A 成形圧の不足,温度の不適,使用材料の不足などによって生じる場合が多く,例えば射出成形物では,キャビティー内での固化収縮時の不均一から,肉厚部分に球状の空間を生じたような場合をいう。また,発泡製品でも,本来の細かい気泡よりも本質的に大きい空所のような欠陥を,ボイドということがある。
▲トップ
ポジティブリスト  Positive List
@ 食品衛生上使用を制限する樹脂及び添加剤の表をいう。
▲トップ
ポリ衛協  Japan hygienic olefin and styrene plastics association (JHOSPA)
@ ポリオレフィン等衛生協会議会の略称。
A 食品容器包装用のプラスチックに関係する衛生団体の一つで,大部分の熱可塑性合成樹脂(ポリエチレン・ポリスチレン等)について,自主的に規制基準を設定し管理している。
▲トップ
ボールプレッシャー温度  Ball pressure temperature
@ 最近よく使われる試験法として,ビカット軟化点と原理的によく似たボールプレッシャー温度試験がある。試験は荷重棒に直径5mmの鋼球を用い,ビカット軟化点と同じ試験装置を用いて行なう。
A この試験法はJISには規定されていないが,国際電気標準会議規格(LEC)や我が国の電気用品取締法に定められており,家電部品の材料としてよく使われているポリスチンなどに適用されている。
▲トップ

Copyright (C)2009-2013 SHOEI-CHEM CO.,LTD All Rights Reserved.